飯野川可動堰

Go Index Back 北上川水系に戻る Last update 2002/08/10


国土交通省東北地方整備局北上川下流工事事務所飯野川出張所構内に保存されている飯野川可動堰ゲート

右側

降開式

左側

昇開式

 飯野川可動堰

 飯野川可動堰は、飯野川橋から200メートル下流のところに、東洋一の立派な堰として、昭和7年に完成し、それから今日まで北上川の水をせき止めて、かんがいなどの用水として導水し、洪水のときには、ゲートを開いて川の水を無事に下流に流す大切な役目を果たしてきました。また、飯野川と石巻を連絡するただひとつの橋としても人々に親しまれ地域の発展にたいへん貢献してきました。しかし、新しく建設された最新設備の北上大堰と飯野川橋に役目を引き継いで昭和58年に解体撤去されました。
 ここに展示されているゲートは、飯野川可動堰として長い年月にわたって稼働した実物のゲートの一部分を切断したものです。向かって右側が降開式ゲートといって、川の底の方にゲートを降ろして開く方式のもの、左側が昇開式ゲートといって、上の方にゲートを揚げて開く方式のものです。

 飯野川可動堰諸元

起工 明治44年
完成 昭和 7年
全長 408.6m
 昇開式可動堰 1径間19.7m× 4門
 降開式可動堰 1径間19.7m×12門
 固定式 1径間19.7m× 5門
 上部橋梁幅員 5.4m

飯野川可動堰跡(北上川左岸堤防上)に残された記念碑

此の地に飯野川可動堰ありき
建設大臣 内海英男

表面の図

(裏面)
 ご苦労さん飯野川可動堰・・・・・・・これは、この地域に住む人たちみんなの心の中にいつまでも忘れることなく生きつづける心情であろう。私達の祖先は川から大きな恵みをうけていた一方、洪水やかんばつに悩まされ幾多の尊い人命財産を失ってきた。
 内務省は明治末から新川開削に着手し昭和6年にはわが国土木技術の粋を結集した飯野川可動堰が完成した。当時東洋一といわれ爾来治水、利水、そして交通の要衝として果してきた役割ははかりしれず、堰なくしては今日の私達のくらしはあり得ない・・・・と云っても過言ではない。 半世紀にわたるつとめを立派に終り、新たに建設された北上大堰にその役目を委ね静かにその姿が消え去る今、ふるさとの思い出として永遠にいき続ける「飯野川可動堰」に感謝の心をこめてこの碑を建立する。
 昭和五十八年七月
 飯野川可動堰記念碑建立委員会
 会長河北町長 横山 崇
 協賛 東北建設協会


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