農業用河川工作物応急対策事業立花地区完成記念碑

Go Index Back 北上川水系に戻る 立花頭首工に戻る Last update 2004/06/26


農業用河川工作物応急対策事業立花地区完成記念碑
江刺土地改良区理事長 高橋三一書

(岩手県北上市 北上川立花頭首工左岸)

(裏面)
 立花頭首工の沿革
 本地域は、岩手県南部、北上川東方に展開する平野部にあり、 江刺市、北上市、水沢市にまたがる千二百八十一ヘクタールの水田地帯である。
 地域の農業用水を依存する立花頭首工は、承応元年(一六五二年)伊達家 二代目の藩士古内主膳が藩命を受け、用水路を開削したのが始まりとされている。
 その後、寛文四年に金比羅堂下に穴堰を掘削(金比羅隧道)、正徳五年に 高寺村占用水路を開削(新堰)したが、洪水被害や干害が相次いだため、 大正九年に現在地に取水門を設置し、さらに昭和八年には取水門三門に改築し、 現在に至っている。
 先人の築いたこの頭首工は、永年月の経過とともに老朽化が進み、 洪水時に損壊するおそれがあったため、平成元年に農業用河川耕作物応急対策事業 として改修に着手したものである。
 頭首工の改修にあたっては、土砂吐の設置により洪水時の流下能力の確保 と用水路への土砂流入防止を図り、固定堰の天端を現況よりも下げる ことにより、治水上の安全性を向上させ、安定した取水を確保する 構造とした。
 また、展勝地はひらた舟による舟運が盛んな地であったことから、 当時の蔵をイメージした施設としたものである。
 本頭首工は、北上川本川に設けられる本県唯一の頭首工であり、工事に 携わった多くの人々の努力と最新の技術によって数々の困難を乗り越え、 着工以来六年間の工事期間と、総事業費五億八千万円有余をもって完了した。
 本頭首工の完成により、農業用水の安定した取水が確保され、本県有数な穀倉地帯 のますますの発展が期待されるところである。
 平成六年十一月
  江刺土地改良区理事長 高橋三一


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