伊豆野頭首工

Go Index 日本の川に戻る 北上川水系に戻る 旧北上川に戻る Last update 2006/03/05


















伊豆野頭首工ゲート
名称 洪水吐ゲート 土砂吐ゲート 伊豆野取水口ゲート  鹿島取水口ゲート
形式 シェル式ローラゲート ガータ式ローラゲート  スライドゲート スライドゲート
純径間×扉高  21.100m×2.050m 10.700m×2.300m 2.650m×1.250m 1.850m×1.250m
門数 3門 1門 4門 1門
開閉速度 0.300m/min 0.300m/min 0.300m/min 0.300m/min
扉体重量 26.5t 12.8t 0.6t 0.5t
竣工 平成9年3月
施工 農林水産省東北農政局
製作 丸誠重工業株式会社
1.伊豆野堰の沿革
 江戸時代の初期、栗原東部「伊豆野」の新田開発を主目的に開鑿された用 水堀をその取入れ口を含めて「伊豆野堰」という。
 「伊豆野堰」は、伊達二代藩主の命を受けて計画されて以来5カ年を要し て、迫川の水を清水ケ袋で堰止め、全長実に五里十一町(約21km)にも及 ぶ用水堀を掘り通水に成功したのが正保3年(1646年)のことであった。
 伊豆野堰の当初の取入れ口は、清水ケ袋の旧堰堤に近い位置にあったとい われ、明治22年(1889年)まで約240年間変らなかったが、明治22年の 大水害で破壊されたため約330m下流に造り替えた。
 しかし、明治43年の大水害によって堰堤は完全に流失し川幅も3倍程度 に広がったため、当初の取入れ口のあった位置に再移転し用水路も掘り直し て復旧した。
 旧堰堤は、昭和29年の融雪災害後に大改築をしたもので、雄大なコンク リート堰は、その後40年余に亘り伊豆野に水を送り続け地域の人々に親し まれてきた。(「伊豆野堰」誌 S31.10.15発行…から)
 この頭首工は、迫川上流農業水利事業計画に基づき建設したもので、穀倉 地帯に生れ変わった「伊豆野」地域における未来の農業と美味しいお米、美 しい田園を支える礎となるものである。

2.伊豆野頭首工の概要
(1)迫川(花山ダム)を水源とし、不足する用水は川台幹線用水路により、 小田ダム(新規水源)から補給する。
(2)頭首工は、堰体及び取入れ口を旧堰堤の180m上流に移し、右岸部の 伊豆野幹線用水路(旧伊豆野堰)に接続する。
また、左岸鹿島堰の取入れ口も同時に改修する。
(3)頭首工工事の概要
 @灌漑面積:2,600ha (鹿島堰 370ha)
 A計画取水量:8,051m3/s (鹿島堰1,240m3/s)
 B計画高水量:600m3/s (CA=160.1km3)
 C堰の型式:フローティングタイプ
 D堰の全長:81.80m(可動部)
 Eゲ ート:土砂吐:(ローラーゲート)BlO.70m*H2.30m 1門
      :洪水吐:(ローラーゲート)B21.10m*H2.05m 3門
      :取水工:(スライドゲート)B 2.65m*Hl.25m 4門
 F操作方法:取水工…遠隔操作及び機側操作
       :土砂吐、洪水吐…水位設定による自動操作及び機側操作
 G工事期間:平成6年10月〜平成9年3月





堰から下流を見る

堰から上流を見る







「伊豆野せせらぎ公園」をご利用の皆様へ
 今から350年ほど前に造られた伊豆野堰によって、この地域の水田約2,000haは肥沃な美田地帯に生まれかわり、現在に至っております。
 平成8年度に完成した伊豆野頭首工改築に伴って、古くから地域の人々に親しまれ、独自の景観を形成してきた伊豆野堰が撤去されることから、この堰をミニチュアとして公園内の親水水路に復元し、地域の歴史的文化遺産の面影を後世に残しております。
 地域の皆様には、水とのふれあいにより、やすらぎや憩いの場として大切にご利用いただくよう望んでおります。
 県営地域用水環境整備事業 伊豆野築
 一迫町・築館町・志波姫町・若柳町
           (平成12年度完成)



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