田川 舘前堰記念碑

Go Index 日本の川へ戻る 鳴瀬川へ戻る 田川へ戻る 舘前頭首工へ戻る Last update 2003/11/22


富源

 本改良区管内の水田六百三十町歩の潅漑は舘前堰による田川からの取水を主とし その補給用とし孫沢溜池に依存している
 孫沢溜池は昭和八年未曽有の旱魃に悩まされた苦い体験に刺激され時の管理者 鈴木昌助等の努力と守屋代議士の協力により昭和十二年に完成し六十六万二千噸の 貯水力を誇ったものだが遂年土砂の流入により七万三千噸の貯水量が減少するに至 り一方舘前堰は昭和二十年小用排水工事として築造されたが二十五年八月の水害に 大破し直ちに復旧工事を行い尓後屡補強工事を施行したが既に木工沈床としての耐 用年限に達せることとて漏水が甚しいので共に改修の必要に迫られていた
 幸昭和三十二年時の宮城県土地改良協会長元代議士本間俊一氏の絶大なる力添え により積寒事業の一環として両者合せて二千五百五十万円を投じて工事を施行する ことに決し溜池は尓後三十年間絶対水量六十八万三千噸の確保を目途として木戸建 設の手により昭和三十三四年両年に亘り溢流堤を七十二糎堤塘をを一米二十糎の嵩上げ をし前方法面はブロックで保護し樋管四十糎を六十糎に取水塔箇所を四箇所に増 設して温水潅漑に留意し角落し底扉を鉄扉に替え工費八百二十万円を要した舘前堰 は昭和三十四年一千七百三十万円の豫算を以て丸カ建設により重力式混凝土堰堤とし て下幅五米上幅一米十三糎高さ三米魚道土砂吐を含めて延長八十米の可動式土砂吐 水門を設け時に随って流水量を調節する施設の工事半ばにして同年九月の伊勢湾颱 風により査定額七百八十六万円に上る被害状況に鑑み堰堤を更に十一米七十糎を延 長し且導水路を両岸被覆混凝土とした
 これらの工事施行により水源施設が完備され取水量が充分でも幹線水路が不完全 なため用水の活用が意に任せず挿秧遅延の虞れもあるので越えて三十六年通水断面 と水路の蛇行曲折を改修し更に分水堰を設けて合理的な用水の配分をなし水稲栽培 の支障を除き維持管理費の節減と勞働生産性を高める爲めに舘前堰から新丁の湯殿 山に至る二千六百十九米の土水路を幅二米深さ一米の巻立混凝土水路とした其の総 工費は一千七百六十万円である此の工事は三つの工区に分ち早諒丸ホ及木戸の各建設 会社の分担施工である
 茲において我が重力式舘前堰は県内優秀なる堰堤として数えられ孫沢溜池は八十 五万七千噸の用水を湛え今後三十年間の潅漑を保障し能く耕作者の期待に副うもの と信じられる
 昭和三十八年十月 舘前土地改良区
 題字 故本間俊一夫人本間さよ

土地改良事業
積寒事業関係 総工費二千五百五十万円
 内訳 補助金 一千二百十九万円
  起債 一千六十四万円
  負担金 二百六十七万円
災害復旧事業関係 総工費七百八十六万円
 内訳 補助金 四百九十八万円
  起債 一百五十三万四千円
  負担金 一百三十四万六千円
幹線水路改修事業関係 総工費 一千七百六十万円
 内訳 起債 一千四百八万円
  負担金 三百五十二万円
請負工事施行者
 丸カ建設株式会社 早坂建設工業所
 木戸建設株式会社 丸ニ建設株式会社
 丸ホ建設
事業関係者
(以下略)


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