秋田大橋

Go Index Back 雄物川水系に戻る Last update 2004/05/17








たそがれ橋 井上高秋

秋田大橋DATA
橋長/587.4m
幅員/7.5m
単純鋼板桁・単純トラスト
総工費/62万円
完成/1934年(昭和9年)11月20日

秋田大橋と雄物川
当初の雄物川の下流部は曲がりくねっていたため、毎年のように洪水の被害を受け、それが秋田市の発展をさまたげる一因ともなっていました。
明治19年、秋田県は政府に対し雄物川下流部の改良を要望しましたが、財政面や技術面の問題から受け入れられず、この後も水害は多発し、賢明な働きかけで、大正3年にようやく雄物川下流部の改修工事が決まったのです。
その3年後の大正6年に事業は着手されましたが、戦争や関東大震災、世界恐慌などにより完成が繰り延べられ、昭和13年、ようやく放水路が通水しました。
要望開始から半世紀、着工から22年を経て、総工費1170万円(平成13年度換算で326億円)の大工事は一応の完成を見たのです。
雄物川放水路事業に伴い河辺郡新屋町や秋田市茨島の低湿地を埋立造成したことが、新屋町と秋田市の地理的環境を密にし、両地域を結ぶ秋田大橋の架橋や、昭和16年の新屋町や土崎港町の秋田市との合併その後の茨島や新屋の工業地帯へとつながりました。

雄物川改良計画図

新秋田大橋架橋前の雄物川河口(平成2年頃)

明治43年9月洪水の様子



「秋田大橋」「雄物川」年表
1886 明治19年 国に対して雄物川下流部改修工事の要望提出
1914 大正3年 雄物川下流部改修工事決定
1917 大正6年 雄物川下流部改修工事事業着手
1932 昭和7年 秋田大橋架橋工事着工
1934 昭和9年 秋田大橋開通
1938 昭和13年 雄物川放水路通水
1941 昭和16年 新屋町、土崎港町が秋田市との合併
1969 昭和44年 秋田大橋橋側歩道橋架設
1981 昭和56年 秋田大橋床板打ち換え、増桁、上部工劣化鋼材の補修
1990 平成2年 秋田大橋車重20tの特殊車両通行規制
1997 平成9年 秋田大橋架け替え工事着工
2001 平成13年 新秋田大橋開通
2002 平成14年 秋田大橋渡り納め、詩碑除幕式挙行
2004 平成16年 旧秋田大橋撤去完了





旧秋田大橋の記憶
the remnants of an old bridge
旧秋田大橋のトラスの中央部分(橋門工)の一部を切り取った実物です。(絵の○の部分です)
寸法は約1.2m×0.6m。防腐処理を施していますが、撤去した時の状態のまま保尊しています。
(平成16年2月トラス部の撤去完了)
また、旧秋田大橋を築造した時の橋歴版も配置しました。
長年の風雪に耐えた様や、実寸のスケールで橋そのものの大きさも実感して頂きたいと考えました。
 平成16年3月
 国土交通省東北地方整備局
 秋田河川国道事務所


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