利根川下流史料室、建設機械類展示場

Go Index 日本の川へ戻る 利根川水系へ戻る 利根川河口堰〜水郷大橋へ戻る Last update 2003/11/08


利根川下流史料室

開室日時
開室日
 平日)毎日月曜から金曜まで)ただし、祝祭日、年末年始(12月29日から1月3日まで)を除く
開室時間
 午前9時から午後4時まで
入室料
 無料
入室される方は、利根川下流史料室受付までお願いします。
 利根川下流史料室
 連絡先 0478-52-6361



杭出水制
元建設技官
 寺田三郎氏
 山口和氏
 平成6年4月



昭和33年塩害
資料の説明
 利根川下流部においては、しばしば農作物と上水道の干塩害が発生した。古くは、大正13年、同14年ならびに昭和8年に下流部を中心に旱魃が起こり、その対策として約7,000haを受益面積とする大利根用水事業を発足させることとなった。
 さらに昭和15年にも下流部に旱魃が起こり、約20,000haを対象に両総用水事業に着手して灌漑対策を図ることとなった。
しかし、これらはいずれも利根川下流部に水源を依存しているので、利根川の渇水によって河川水の塩分濃度が大きくなると依然として充分な取水ができない状態にあった。
 我が国の戦後の国土復興にあたっては農水産業を拡充し、食糧を確保するという政策を最優先に取ったので、農地拡大政策が行われ、潜在的に干塩害が起こる可能性のある場所で灌漑を行わざるを得ない状況下にあったといえる。
 このような背景のもと、昭和30年以降においても、昭和30年、31年、33年、34年、36年、37年、39年、40年と相次いで干塩害が発生した。特に昭和33年5〜7月は既往最大の渇水となり、流況の悪化に伴い塩水が遡上し、下流部一帯の農業用水及び佐原市等の水道用水が取水不可能となるようなことが繰り返された。





建設機械類展示場

利根川下流史料室
(建設機械類展示場)
佐原ドッグ

草刈車

 この機械は、堤防の除草作業に活躍した大型除草機械です。
 走行装置が履帯式で傾斜面でも安全(横滑りがしない)であり、油圧駆動方式を採用しているので、走行に、作業にオーバーロードが生じても対応が出来る装置を持っています。なお、この機械は、建設省が堤防除草の機械化施工能力向上を目的として、開発した機械です。
仕様:
 刈り巾1.9メートル、最大作業速度4毎時キロメートル、最大作業量7000毎時平方メートル
 自走最高速度6.4毎時キロメートル、登坂能力30度
購入年度:昭和51年
製造会社:日本フレキ工業(株)

トラクターショベル

 この機械は、トラクターロードタイプで、バケットを利用して、積込み作業、掘削作業、整地作業等の土工作業をする建設機械です。
 特に、堤防修補で活躍し、土取り作業、ダンピトラックへの積込み作業、そして敷均し作業等に活躍して来ました。
仕様:
 本体:バケット容量山積み 0.8立方メートル、最大けん引力 12840キログラム
  走行速度前進3速 10.8毎時キロメートル、最大登坂能力30度
 機関:4サイクル 63馬力、ディーゼルエンジン
購入年度:昭和48年
製造会社:キャタピラー三菱(株)

浚渫船用主ポンプ及び駆動部

 この主ポンプ及び駆動部(電動機含む)は、利根川の浚渫作業で活躍している浚渫船常陸号に搭載されていたもので、昭和63年度の改造修理により不要となったものの一部です。
この装置は、浚渫船の心臓部に当たるもので、浚渫作業する上での主力装置です。
仕様:
 主ポンプ:渦巻ポンプ、4枚羽根、インペラー直径1677ミリメートル
  3300毎時立方メートル、最大排泥距離1500メートル
 電動機:750キロワット(1000馬力) 8000ボルト、295毎分回転
購入年度:昭和23年
製造会社:(株)渡辺製鋼所

発動機船(たちばな号)

 この船は、人員輸送や自航出来ない船舶(浚渫船や作業船等)を回航させるため、曳船として活躍した船です。
 この船の特徴は、平水区域の航行や重量物の曳船に支障のない様、スクリュー位置を浅くし、コルトノズル舵を使用しているため、船底はおたまじゃくしの様な形をしています。
仕様:
 船体:長さ12.3メートル、巾3.4メートル、喫水1メートル、純屯数13トン
  最高速度7.6毎時ノット、定員8名
 機関:ディーゼルエンジン 60馬力、850毎分回転
購入年度:昭和39年
製造会社:(株)安藤鉄工所造船工場

機関車(鋼製トロッコ付)



 この機械は、トロッコ(土運車)を10数台連結して土運搬の起動力として、働いて来た建設機械です。
 築堤工事において、土取り場が近い場所、または、軟弱地盤帯でダンプトラック等の進入できない所では、土運車と共に築堤工事施工に威力を発揮しました。
 昭和30年代、建設機械による直営工事全盛期に、この機関車2.7トンと大型の7トン車によって、築堤工事施工に活躍していました。
仕様:ディーゼルエンジン45馬力、2.7トン車
購入年度:昭和30年
製造会社:(株)加藤製作所


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