鶴沼川 羽鳥ダム

Go Index Go River 阿賀野川水系に戻る Last update 2003/09/21














羽鳥ダムの概要
1.計画の大要及び経緯
 このダムは現矢吹町を中心とする矢吹ヶ原1600町歩開田の国営開拓事業の水源として、農林省が直轄で7ヶ年の歳月と11億円の工事費でもって昭和31年3月に完成したもので、昭和35年11月より農林省直轄で管理を行っているものであります。
 ダムの用水源となる鶴沼川は那須連峰の一つである鎌房山に源を発し、下って湯野上附近で大川と合流し、更に流下して阿賀野川なり新潟県にて日本海に注いでいるのであります。
しかしこのダムによって堰止められた水は、奥羽山脈を貫くトンネルで流域を太平洋側に替え、隈戸川に流下し矢吹ヶ原の開田地を潤おしたのち阿武隈川に入り、北流して宮城県から太平洋に注ぐことになったのであります。
 今や満々たる水をたたえ、1600町歩の美田の慈母として5700tの米穀を生産し、地域産業に大きな発展をもたらすこの湖、顧みれば、湖底にはかって往時より57戸の住家と300有余名の人々が平和に生業に励んでいたのでありますが、この画期的事業に協力し祖先伝来の郷土を捨て他に転出されたのであります。またダム工事に従事の労働者中8名の殉職者を見るなど この大事業の陰には幾多の尊き犠牲のあったことを思うとき、限りない感謝と、敬虔の祈り 捧げる次第であります。

2.羽鳥ダムの主要事項(諸元)
河川名 阿賀野川水系鶴沼川
位置 福島県岩瀬郡天栄村大字羽鳥
ダムの型式 ゾーン型フィルダム
堤頂標高 690.30m
堤長 169.48m
堤高 36.80m
堤頂巾員 9.00m
堤体積 318,107m3
流域面積 42.69km2
満水面積 2.01km2
満水位標高 686.00m
有効水深 22.00m
総貯水量 27,321,060m3
有効貯水量 25,950,947m3

3.このダムの主な受益
開田された面積
 大信村 46.5ha
 泉崎村 200.7ha
 矢吹町 615.3ha
 鏡石町 590.7ha
 須賀川市 137.3ha
 天栄村 17.6ha
 計  1,608.1ha

 発電用放水 鶴沼発電用水

水利使用標識
河川名 1級河川阿賀野川水系鶴沼川
許可年月日・許可番号 平静13年10月1日 北整水河第1号
許可期限 平成15年3月31日
許可権者名 国土交通大臣
水利使用者名 農林水産大臣
水利使用の目的 かんがい
取水量
 6月1日から6月10日まで 5.75m3/s
 6月11日から9月10日まで 3.93m3/s
 9月11日から5月31日まで 0.10m3/s
貯留量 25,951,000m3
かんがい面積 1,600ha
取水施設管理者名 東北農政局阿武隈土地改良調査管理事務所長(電話0245-34-9966)
所轄事務所名 北陸地方整備局阿賀川工事事務所(電話0242-26-6441)



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