治水観音観音さまは三十三の姿に変身して一切の衆生 をお導き、お救い下さると、古来から伝えられています。
宝暦の頃、薩摩義士が治水の大事業を完遂して 岐阜、愛知、三重の三県下にわたる三大河川沿岸も 百万以上の人々の生活を護って下さった行為は全く 観音さまの権化と信じます。
昭和三十四年の伊勢湾台風では有史以来の五千人 余の犠牲者がでました。
この度、治水観音と御名を稱えあげ、ここに 安置いたしまして亡き人の冥福と国土の繁栄を お祈りする次第であります。
皆さま朝に観音を想い夕に観音を念じて下さい。
昭和五十一年九月二十六日
海蔵寺十九世 田宮正道敬白
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