片川排水事業記念碑

日本の川と災害 > 日本の川 > 九頭竜川水系 > 片川樋門 > 片川排水事業記念碑  Last update 2007/05/02


片川排水事業記念碑
  福井県知事 中川平太夫書



碑文
 この地は福井県の西北に位置し、片川は 福井市川西丘陵地より源を発し、浜四郷地区 を流れ九頭竜川の最下流部左岸川側に注ぐ一級 河川で、流路延長五キロメートルに及び、その流域 面積十八・五平方キロメートルに及び、この 地方の治水並びに民生の安定に重要な役割を 果たしてきた。
 時代の変遷と度重なる風水害でこの流域が 氾濫し、住宅農地はその度毎に大きな被害を 蒙ったが、この窮状を解決するため、昭和三 十二年浜四郷地区民が一体とまり片川改修促 進期成同盟会を結成し関係方面へ熱心に陳情 を重ねた。昭和三十七年度より、小規模河川 回収事業として採択され、下流山岸地係より 沖野々地係に至る延長三・三五キロメートル 総工事費二億四千四百万円の河川改修が施行 され昭和四十四年度に完成した。然しながら 片川流域の大部分は低耕地で九頭竜川本川の 洪水位上昇により排水が不能となり、梅雨時 には寸時にして湖水と化し常に水害におびや かされるので、建設省に対しこの実情を訴え 樋門新設並びに排水機場設置の運動を展開し た。昭和四十七年度より建設省直轄施行とし て、二ヶ年で総工事費七千四百万円にて樋門 新築工事を完成し引き続き排水機場の建設調 査に入り昭和五十一年二月排水機場の基礎工 事に着手し総工事費六億二百万円を投じ、昭 和五十三年三月に完成したものである。
 このような大事業を見事に完成することが 出来たのは、建設省をはじめ関係御当局のな みなみならぬ御盡力と宿願達成にかけた地元 関係者の総力の結集によるものである。
ここにこの遺業と感激とを碑に刻み、地域興 隆の礎となるよう祈念するものである。
  昭和五十三年三月
      三国町長 半澤政二




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