四日市市伊勢湾台風殉難慰霊碑

日本の川と災害 > 日本の災害 > 伊勢湾台風 > 四日市市伊勢湾台風殉難慰霊碑  Last update 2008/07/09


三重県四日市市富田一色町海浜緑地公園内
北緯35度0分19秒,東経136度39分49秒



四日市市伊勢湾台風殉難慰霊碑
昭和三十四年九月二十六日、潮岬西 方に上陸した九二九・五ミリバール の伊勢湾台風は二〇時に奈良県中部 二一時には揖斐川上流に達した。こ の間伊勢湾は最悪の条件の下におか れ、ために四日市市の沿岸地区は空 前の大災害を蒙った。即ち平均最大 風速三七メートルの暴風は時に五〇 メートルをこえ、気圧の低下と強風 による水位の上昇は推算潮位を三・ 五五メートルもこえた。高まった海 面に狂い立つ波高三メートルの怒濤 はたちまちに防波堤を超え、堤防を 崩し、人家を襲ってつぎつぎにこれ を破壊し去った。暗夜あれくるう暴 風雨の中に、何人も夢想だにしなか った持参事が突発した。救いを求め る必死の叫も空しく暴風に消え、互 にかばいあう声も共に濁水に没した あるいは流木に傷つき、あるいは水 に溺れ、非命の死をとげた市民は実 に一一四名を数えた。
今ここに年を累ねて完成した防災施 設を見る毎に、あの夜の痛ましい犠 牲者を思う心いよいよ切なるものが ある。よって三重県、四日市市及び 被災地区は共に貲を捨てて災害の最 も激甚であったこの地に慰霊碑を建 て、殉難諸精霊にとこしなえの冥福 を祈るものである。

伊勢湾台風七周年を記念しこれを建立す
   昭和四十一年九月二十六日
   四日市市伊勢湾台風殉難慰霊碑建立委員会
      四日市市長 九鬼喜久男 書
      四日市仏教会々長 龍泉寺住職 龍池清眞 撰
               鷲山 明 書



被災水位
地盤より1.8M

被災水位表示板
 伊勢湾台風は、昭和34年9月26日伊勢湾沿 岸に大災害をもたらし、高潮や洪水による死者・ 行方不明者は3県下で4,637名・市内で114名 にも及びました。当時の浸水高を現地に表示して 災害を再認識し、河川・海岸施設整備の必要性を 理解していただくため、この表示板を設置したも のです。
平成元年9月
 伊勢湾台風30年事業実行委員会
 建設省三重工事事務所
 四日市市


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