日本の川に戻る 三重県内の川に戻る 安濃川水系に戻る Last update 2006/06/03
国道23号塔世橋から上流を見る
戦災の傷跡を残す旧塔世橋高欄
旧塔世橋の親柱・高欄は、赤みがかった万成花崗岩(御影石の一種)を使用し美しく磨き出したもので、そのデザインには、それまでの様式にとらわれない落ち着いた中にも新しい技法が用いられ、昭和九年(一九三四年)に建設されたものでした。
その後、太平洋戦争の終わりに近い昭和二十年(一九四五年)三月から七月の間に、津市内は何度も空襲を受け、この高欄は同年七月二十四日の爆撃により橋脚・橋桁と共にところどころに被爆した傷跡が残り、平成元年(一九八九年)の架け替え工事が施行されるまで、そのままの状態で使用されてきました。
これは、津市内に残る数少ない戦災の傷跡であり、戦争の悲惨さと平和の尊さについて考える貴重な資料として後世に残すため、ここに移築保存したものです。
平成四年三月
津市